生き続けるピアノ

生徒さんのピアノ選びに同行して、いろいろ見てきました。ある楽器店さんに、中古ピアノのスペースがありました。一番古いものでは50年前に製造されていたものもありました。音を出してみると、空間の空気を伝わってきれいに響きます。「まだまだ私はやれますよ!」と言っているみたいに。電子ピアノではないので、故障することはこれからもないでしょう。

来日中のアルゲリッチ大先生が、広島で被爆ピアノを弾くのを動画で見ました。何を弾いても素晴らしい演奏だとは思いますが、この被爆ピアノの奏でる音色は味わい深いものでした。

人間が辿ってきた人生のように、十器(人)十色の音を出すのがアコースティック(生)ピアノなのでしょう。

気候(温度・湿度)や弾き手の状況によっても音が違ってくると思います。(上手いかどうかは置いといて)

「悲しい気持ちで弾くと暗い音、うれしい時は明るい音が出ますよ。」とお店のスタッフの方が言われました。

「生きてるもの同士、コンデションは様々だけど楽しもう!」と今日もピアノに向かいます。