肩の力

ちょっと前の映画になりますが、スピルバーグ監督の「オールウェイズ」を観ました。主人公は消火航空機パイロットですが任務中の事故で亡くなります。ある時、山火事でピンチに陥った仲間を救おうと、女性パイロットが出動します。後ろの席には、死んだはずの腕利きパイロットだった恋人が守護霊?として乗って指示を出します。ひとりで立ち向かおうと必死になっている彼女に「肩の力を抜いてリラックスしろ!」と声を掛けます。たぶん聞こえていたのでしょう、ミッションコンプリートを果たしました。

「肩の力を抜く」についつい反応してしまいました。レッスン中「肩、力入ってるよ~」と言うと、たいていストンと皆さんリセットされます。そのかなりの振れ幅に、内心いつも驚いています。ピアノに限らず、楽器演奏の際には大切なことでしょう。ガチガチの肩では良い音を奏でることはできませんし、第一疲れます。

考えてみれば、「肩の力」ってスポーツ以外ではイメージとしてあまり良くないように思います。「腕力」,「脚力」,「眼力」,「知力」,「胆力」など、人間の体に関する「力」はポジティブなものが多いのに、不思議です。

前出のパイロットではありませんが、ピアノを弾く時には、演奏することにに立ち向かおうとせずにピアノと一体となって楽しみたいものです。(難しいけど・・)