音は流れて

音楽は通常、時間とともにあるので「流れる」という言葉が使われます。流れない音楽・・レコード盤に針を落として音楽を聴いていた時代、レコードの溝に傷やホコリがあると、曲のその部分は何度も繰り返されるか飛ばされるかしてそれはそれはストレスを感じたものでした。

演奏する時はどうでしょう?引っかからずに、止まらずに最後まで頑張るぞ!とは思うもののなかなかうまくいきません。これもプチストレス。

そんな時には、ベルトコンベアーを思い浮かべてはどうでしょうか?何種類かの商品の仕分け作業をしていて、それぞれを種類ごとに箱に入れていきます。スムーズに進めるためには商品が手元に来てから考えていては遅すぎます。少し先を見ることが必要です。ベルトコンベアーの速度が速すぎて混乱する時には速度を緩めればいいのです。

ここでいう商品は音符(音楽)です。演奏する時、いつも頭の中は少し先読みをします。次はこの音、こんな音色で、あの音に向かってだんだん大きな音で、というふうに。頭の中がついていけない時は、ベルトコンベアーのように速度を緩めればいいのです。

指がもつれつつ、速弾きする人のなんと多いことか!弾くのも聴くのもストレスになりかねません。ゆっくりでも、まずはきれいに流れる音楽を目指しましょう。楽しむための近道だと思いますよ!